平成30年度に実施した活動

【総会】

※報告は『日点協通信第183号』(平成30年6月)に掲載

◆概要
日時:平成30年5月19日(土)
場所:神奈川県ライトセンター(神奈川県横浜市旭区二俣川1-80-2)
参加者:24名
スケジュール:
13:00      受付開始
13:15〜13:30 開会・オリエンテーション・自己紹介
13:30〜15:30 総会
15:30〜15:45 休憩
15:45〜16:45 スペシャル企画「触って楽しむ点字付きお坊さんめくり!」
17:30〜20:00 懇親会

◆審議内容
<開会>
理事長挨拶、自己紹介
<議長選出>
南真由美さん(神奈川県)
<議事録署名人・資格審査員選出>
議事録署名人:森理事長・中山事務局長・曽根理事
資格審査員:緒方理事
<資格審査>
正会員数209名のうち出席が163名(本人出席22名、書面議決書による出席48名、委任状による出席93名)あり、定款に定められている定足数「正会員総数の2分の1以上の出席」がありましたので、総会は成立しました。なお、書面議決書はすべての議案に賛成のものでした。
<第1号議案>平成29年度事業報告および収支決算報告の承認について
森理事長から平成29年度事業報告。協会の4つの柱に沿って活動が行われたこと、その活動に協力してくださった会員の名前を資料に挙げていること、など。
続いて、会計担当の松川理事より収支決算報告。昨年度は対策本の売れ行きがよかったことと寄付金が多かったことにより50万円程の黒字が出たという説明があり、資料にある「計算書類の注記 事業費の内訳・管理費の内訳」を見ると具体的な活動内容がよくわかるのでよく読んでほしい。
<監査報告>
鈴木監事から、事業報告書並びに収支決算書に問題がなかったとの監査報告。また、各種助成金の申請を精力的に行っている努力を見て、頑張っていることがわかるというお言葉もいただきました。
◎採決の結果、満場一致で第1号議案は原案通り可決承認。
<第2号議案>平成30年度事業計画(案)と収支予算(案)について
森理事長より平成30年度事業計画について説明。今年度は5月の総会・研修会、8月のスキルアップ講習会と点字技能師チャレンジ講習会、秋の「日点協通信」誌上での学習会、2月の研修会を予定していることが発表されました。また、今年も関連団体との協力を続けていく。
続いて会計担当の松川理事より収支予算についての説明。今年度はすでに2つの助成金が決まっていること、予算規模としてはほぼ昨年度と同様であることなど。
◎採決の結果、満場一致で第2号議案は原案通り可決。
<第3号議案>公告の方法に関する定款変更について
中山事務局長から説明。NPO法が改正されたことに伴う定款変更で、貸借対照表の公告が義務付けられたこと、そして、その公告の場として内閣府が推奨している「NPO法人ポータルサイト」の法人入力情報欄を選んだ。
改正された部分。
(公告の方法) 第55条 この法人の公告は、この法人の掲示場に掲示するとともに、官報に掲載して行う。ただし、法第28条の2第1項に規定する貸借対照表の公告については、内閣府NPO法人ポータルサイト(法人入力情報欄)に掲載して行う。
◎採決の結果、満場一致で第3号議案は原案通り可決。
<第4号議案>役員選任議案
議長より「昨年12月発行の『日点協通信』177号で理事の立候補受付開始をお知らせし、期限までに7名が立候補しました。また監事については理事の方で候補者を選任しました。」という経過説明。
森理事長より次の提案がありました。
理事(7名):上野多美子、緒方嘉也、曽根純子、中山敬、兵藤美奈子、松山由起、森幸久
監事(2名):鈴木孝幸、三宅隆
◎満場一致で理事・監事が選任されました。
別室で理事会が開かれ、総会は20分の休憩
森理事から新理事と役割の発表。
森幸久 理事長(代表理事)
上野多美子 副理事長
中山敬 事務局長
松山由起 会計
曽根純子 『日点協通信』編集、書籍販売
緒方嘉也 名簿管理 
兵藤美奈子 「対策本」出版委員長、ホームページ管理
続いて、理事を退任される松川さん、松田さんからあいさつがあり、次に新しく理事・監事になった新理事7名と新監事2名がそれぞれあいさつをしました。
<議長解任>
すべての議案の審議が終了しましたので、議長の南さんの議長の任は解かれました。
<意見交換>
理事から次の2点の提案が出され、了承されました。
@毎年発行している正会員名簿の形式について、都道府県ごとの名簿にし、名前と使用文字、「△△市□□区」までの住所と電話番号のみとすること。
A今までは各地区にまとめ役として「グループリーダー」をお願いしていたが、なかなか現実的に地区での活動が難しいことから廃止してはどうだろうか。
これからも「日点協通信」を活用して全国の会員が繋がっていこうと確認しました。
<スペシャル企画「触って楽しむ点字付きお坊さんめくり!」>
京都ライトハウスで販売している「点字付きお坊さんめくり」を使って参加者全員を4グループに分かれてゲームを楽しみました。墨字使用者も視覚を使わず触るだけで「めめめめ」(お姫様)と「こたこた」(お坊さん)と1本線(殿様)の3種類と台座付き(札の長辺いっぱいに書かれている四角の形)を判断することにしてゲームを進めました。単純なゲームですが案外盛り上がり、あちこちで歓声がわき、大笑いが聞こえました。「あの人が意外に勝ち負けにこだわるんだ」とわかったりして、楽しい交流の場となったと思います。
<懇親会>
会場の神奈川県ライトセンターから歩いて5分のところにある「大龍飯店」でおいしい中華料理を食べながら大いにおしゃべりをして親交を深めました。

【5月の研修会】

◆概要
日時:平成30年5月20日(日)
場所:神奈川県ライトセンター(神奈川県横浜市旭区二俣川1-80-2)
スケジュール:
9:45     開会・オリエンテーション・自己紹介
10:00〜11:30 研修1「点字楽譜のニーズを考える」講師:三好 明子氏
11:30〜11:45 休憩
11:45〜12:45 研修2「木霊(こだま)と共に50年」講師:緕R 賀行(くわやま がこう)氏
13:00     閉会

◆研修1「点字楽譜のニーズを考える」
講師:三好 明子氏
※報告は『日点協通信第185号』(平成30年8月)に掲載
事前課題として出されていた唱歌「ふるさと」の単旋律を各自点字楽譜にして参加、当日配られた正解を見ながら解説。
次に同じ「ふるさと」のコーラス譜の点字を見ながら解説を聞きました。旋律、歌詞、ピアノ伴奏が付いています。
守らなければいけないルールはしっかり覚えること、そして、その時の判断でいくつかの書き方があるものはニーズに応じて一番わかりやすいものを選ぶこと。

◆研修2「木霊(こだま)と共に五十年」
講師:緕R 賀行(くわやま がこう)氏
※報告は『日点協通信第185号』(平成30年8月)に掲載
愛知県常滑市出身の彫刻家緕R先生に、少年の時のお話や彫刻の世界との出会い、そして手で触れて見る彫刻展を開くようになったきっかけなどをお話していただきました。
そして、持ってきていただいた先生の作品と小原二三夫氏の作品を、ゆっくり触って鑑賞しました。

【2018年度日本郵便年賀寄附金助成事業「スキルアップ研修会」】

◆概要
日時:平成30年8月4日(土)14時〜17時、5日(日)10時15分〜15時30分
会場:北九州市立西部障害者福祉会館(コムシティ5階)501・502会議室(北九州市立点字図書館と同じフロア)(福岡県北九州市八幡西区黒崎3-15-3)
アクセス:JR鹿児島本線「黒崎」駅下車徒歩1分
後援:社会福祉法人日本盲人社会福祉施設協議会
参加費:1講座1,000円、2講座1,500円、3講座2,000円(非会員の方は倍額)
懇親会:「くいもの屋わん黒崎コムシティ店」
スケジュール:
<8月4日(土)>
13:30     受付開始
14:00〜14:30 開会式・オリエンテーション
14:30〜16:30 講習1「日本の点字を磨いた人々 〜 暁天の星から満天の星へ」講師:岸 博実氏
16:30〜17:00 アンケート・連絡事項など
18:00〜20:00 懇親会(希望者のみ)
<8月5日(日)>
10:00     受付開始
10:15〜10:30 オリエンテーション
10:30〜12:00 講習2「UEBによる英語点訳〜ボランティアの立場から」講師:高橋 奈穂子氏
12:00〜13:00 昼食休憩
13:00〜15:00 講習3「『日本点字表記法』改訂の論点」講師:渡辺 昭一氏
15:00〜15:30 アンケート・閉会

◆参加者
参加者29名(うち点字使用者11名)

◆講習1「日本の点字を磨いた人々〜暁天の星から満天の星へ〜」
講師:岸 博実氏(京都府立盲学校教諭・関西学院大学非常勤講師)
※報告は『日点協通信第186号』(平成30年9月)に掲載
目次は、点字誕生までの文字の歴史、ブライユの6点点字・日本点字の価値 石川倉次の意図、日本点字共同研究の歩み、鳥居篤治郎と点字、鳥居篤治郎の悲しみと夢、鳥居篤治郎の点字思想。
明治30年代には「点字について研究工夫をする活動に参加している人物は暁天の星よりも少ない」と嘆いていたのが、多くの人の努力が実り、鳥居篤治郎の時代には「満天の星」として映る時代になった、と鳥居先生をはじめ多くの人の業績についてのお話。

◆講習2「UEBによる英語点訳〜ボランティアの立場から」
講師:高橋 奈穂子氏(福岡点字図書館ボランティア・点訳サークルL.B.C.)
※報告は『日点協通信第187号』(平成30年10月)に掲載
ラジオの英会話番組テキストなど多くの英語の教科書を点訳してこられた実績から英語点訳についてボランティアの立場からのお話。
EBAEからUEBに移行するときの手順や、何が変わったか、何を気を付ける必要があるか、などについて。

◆講習3「『日本点字表記法』改訂の論点」
講師:渡辺 昭一氏(日本点字委員会会長)
※報告は『日点協通信第188号』(平成30年11月)に掲載
表記法2001年版の改定案をまとめるにあたって、議論となったのはどこか、どんな意見が出たのか、など。

【2018年度日本郵便年賀寄附金助成事業「点字技能チャレンジ講習会」】

※報告は『日点協通信第186号』(平成30年9月)に掲載

◆概要
日時:平成30年8月4日(土)13時〜17時45分、5日(日)9時45分〜17時30分
会場:北九州市立西部障害者福祉会館(コムシティ5階)503会議室(北九州市立点字図書館と同じフロア)(福岡県北九州市八幡西区黒崎3-15-3)
アクセス:JR鹿児島本線「黒崎」駅下車徒歩1分
後援:社会福祉法人日本盲人社会福祉施設協議会
参加費:4,000円 (資料代、模擬試験代を含む)
使用テキスト:『点字技能検定試験の対策 過去問題(第18回)の正答と解説』(日本点字技能師協会発行)
参考テキスト:『日本点字表記法 2001年版』(日本点字委員会発行)
模擬試験に使用する器具:2日目の模擬試験では点字器または点字タイプライターで解答していただきますので使い慣れた器具をお持ちください。
点字使用の方への模擬試験問題原文の音声版による提供は、録音テープと一般CDの2種類を用意します。当日はテープレコーダーまたはCDを聞くことができる機器、イヤホン、電池等を各自で準備してください。
盲ろうの方には音声版以外の方法で試験問題を提供いたしますので申込時にその旨をご連絡ください。
スケジュール:
<8月4日(土)>
12:30    受付開始
13:00〜13:30 開会式・オリエンテーション
13:30〜15:15 講義1「点字技能検定試験受験に向けて〜実技試験を中心に」講師:上野 多美子氏
15:15〜15:30 休憩
15:30〜17:30 講義2「国語の文法的理解と読解力に関すること」講師:中山 敬氏
17:30〜17:45 アンケート・連絡事項
18:00〜20:00 懇親会(希望者のみ)
<8月5日(日)>
9:30 受付開始
9:45〜10:00  オリエンテーション
10:00〜12:30 模擬試験
12:30〜13:30 昼食休憩
13:30〜15:30 講義3「障害者福祉、視覚障害者福祉&教育を楽しく、分かりやすく!〜点字技能師学科試験問題に向けて」講師:野々村 好三氏
15:30〜15:45 休憩
15:45〜17:00 講義4「試験の答え合わせ ほか」講師:上野 多美子氏
17:00〜17:30 アンケート・閉会

◆受講者
26名(うち点字使用者11名、うち1名は盲ろう者)

◆講義1「点字技能検定試験受験に向けて〜実技試験を中心に」
講師:上野 多美子氏(兵庫県立視覚特別支援学校非常勤講師・日点協副理事長)
試験の概要の説明
去年の検定試験を振り返って、どんな問題が出たか、またどんな分野から出題されたか、などを紹介
実技試験の時に特に注意すべきポイントの説明(仮名遣い・文字、分かち書き、品詞、記号類など)
誤りを発見するためのヒント

◆講義2「国語の文法的理解と読解力に関すること」
講師:中山 敬氏(日盲連職員・日点協理事)
品詞を意識する
現代仮名遣いについて
正しい言葉の使い方
古文
「対策本」活用の薦め
参考になる書籍や文化庁のホームページなどの紹介

◆講義3「障害者福祉、視覚障害者福祉&教育を楽しく、分かりやすく!〜点字技能師学科試験問題に向けて」
講師:野々村 好三氏(京都ライトハウス情報ステーション点字製作担当・日点協会員)
覚えておくべきキーワード
「障害者福祉」についての考え方の変遷
最近の状況
関係団体の名称・略称

◆模擬試験と答え合わせ
実技試験(点字化問題・校正問題)を本番と同じ2時間30分で実施
点字器使用14名、点字タイプライター使用10名(欠席2名)
答え合わせをしながら、注意すべき点についての解説

【冬の研修会】

◆概要
日時:平成31年2月16日(土)13時30分〜16時45分
場所:南山大学人類学博物館(愛知県名古屋市昭和区山里町18 南山大学名古屋キャンパスR棟地下1階)
スケジュール:
13:00   受付開始
13:30   開会・オリエンテーション
14:00〜15:00  講演「南山大学人類学博物館〜ユニバーサルミュージアムを目指す〜」講師:南山大学人文学部教授 黒澤 浩氏
15:00〜15:15  休憩
15:15〜16:30  南山大学人類学博物館見学
16:30〜16:45  アンケート・閉会
16:45   終了

◆参加者
参加者22名(うち点字使用者9名) 介助者5名

◆南山大学人類学福物館見学
まず黒澤先生から、この博物館の由来やコンセプト、目指している方向などについて約1時間お聴きして、それから各々自由に博物館を見て回りました。
壁に展示してあるものも壁からはずして手に持つことができ、音を出してみたり、重さを感じたり、実際にどのように使われていたかが実感できました。
展示品についての解説を聴いたり、材質の感触を味わったりしながら、あっという間に1時間あまりが経ち、見学を終えました。
この博物館では、どのように展示すれば理解を深めることができるかを問い続けており、よりよいユニバーサルミュージアムを目指していらっしゃいます。
南山大学人類学博物館ホームページ http://rci.nanzan-u.ac.jp/museum/

【『日点協通信』誌上学習会】

※『日点協通信』第189号(平成30年12月)に掲載

『完全無欠空前の発明・点字』〜暁天の星たちの歓び〜
講師:岸 博実氏(京都府立盲学校・関西学院大学非常勤講師)
・はじめに
・京都盲唖院関係資料の重要文化財指定
・110年前の講演を点字に起した亜鉛原版(明治41年5月1日に京都市立盲唖院で行われた講演『盲人界の恩人 点字発明者 ルイ ブレーユ伝』)
・石川先生の点字を翻案せられしに対して(中村望斎 講演)
・ブルーユ氏の誕生第100回の記念会を祝ひて
・亜鉛原版における点字表記の例 表紙と目次

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